5年後を見据えて

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私は基本的には「ペシミスティックなリアリスト」でありたい、と思っている。
つまり、「現実を直視し、最悪を予想し、防ぐために動く」
それでいくと、このGIGAスクール構想の「最悪」とは、こんなものだろうか。

・端末を入れたものの利活用が進まず、市民から「税金泥棒!」と罵られる
・その一方、端末管理やシステム管理を「プロじゃないのにやらないといけない」各学校のICT担当が疲弊、ひどい場合は家庭崩壊、過労死もありうる
・端末が4年後には陳腐化、なのに買い替えてもらえないので結局役立たなくなる

とくに、私は現場の教員でありかつ学校のICT担当であるが故に、2番めの問題をかなり重要視している。
私は大阪府に「英語科教員」として採用されたのであって、「システムエンジニア」ではないからだ。
IPアドレスの振り方なんて、教員採用試験には出なかった。

だからこそ、このGIGAスクール構想が混乱の中にあるうちに、「道筋」をつけたい。
例えばどの学校でもICT担当をやらされる人は出るのだから、簡易なマニュアルを共有できるように…とか。
そうでないと、現場の教員の心身をすり減らす結果になれば、それは授業に影響し、生徒に影響する。
GIGAスクール構想が無理だ無駄だどうせ失敗すると言われても、現場の人間は逃げることは許されず戦うしかないのだから。

願わくば、「GIGAスクール構想?あんなん経済政策だろwwwww」とか、「どうせGIGAスクールとか失敗だからwwwww」とか罵倒するのではなく、
世間の皆様方にはあたたかく支えてほしいものである。

その上で、教員である私は、5年後を見据えて動いていきたい。
私は17年前教員になったときから、「教育とICT」を個人的な勉強のテーマにしてきた。
今ようやっと、いろんなことがやれそうになってきたのだ。
勤務校で一度反転授業を提案したが、却下されてしまった経験もある。
けれど、この新型コロナ騒ぎで、教職員用の新しい端末…教員一人一台ではなく、普通教室に一台なのが残念だけど…を買ってもらえたのだ。
今までこんなことはなかったのだ。
なんとか環境が5年後も続くよう、自分なりにできることをしていきたい。

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