何でもかんでも動画にしてネットにおいたら教育として成功かっつーとそうじゃあねえぞ

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、というお話。

このインターネットの普及により、ネット環境があれば様々な情報にリアルタイムにふれることが可能になった21世紀初頭。
特に、手のひらサイズなのにかつてのコンピュータのごとく使えるスマートフォンの登場により、『ユビキタス』(いつでもどこでも望んだ情報が得られる)が実現したのである。わーい!(*^◯^*)

すると、当然、それを教育にも使いたい!となるよねー
というわけで、この職に就いたときから、私の個人的な研究テーマは「ICTと教育」なのだ。
特に「反転授業」など、家庭で動画を見て学習して…という新しいアプローチに興味津々だ。

しかしながら。
ここで、私が…「公立高校の教員」である私が思うことは、

「何でもかんでも動画にしてネットにおいたら教育として成功かっつーとそうじゃあねえぞ」

ってことだ。

動画教材には利点がある。すなわち:
○段階を踏んで情報を伝えられる
○ビジュアルや音声も同時に伝えられる

だが、忘れてはいけないのは、その裏返しの弱点もあるということ。すなわち:
×一気に多くの情報を扱えない
×必要なところを一瞬で見たり、別のものと比べることが少し面倒

紙の教材(テキストデータ教材)の利点・弱点も書いてみよう:
○情報を詰め込める
○ぱらぱらめくったり目線を走らせたりで、必要なところを割と早く見つけられる
(もちろんそうしやすくするための工夫は必要だぞ)
×一気に多くの情報を与えるので、理解がまだ深くない学習者にはわかりにくい

大事なのは、この両者の特性を考えて使うことだ。
例えば、ある文法項目について。
もうそれを学んでいて、よくわかっている生徒なら、いちいち最初から最後まで見ないといけない動画より、プリントでぱっと必要なところを探すほうが早いだろう。
しかし、その文法項目についてあまり習熟度が高くない生徒なら、情報を少しずつ、少しずつ出していく動画を「わかりやすい」と感じる。

大事なのは、使用するための目的だ。
そこを見失ってはいけない。
だから、ねこもしゃくしも「とりあえず、勉強のための動画をつくってネットにおけばいいんや!アプリにすればいいんや!」という今の流れには、懐疑的なワイ将なのである(*^◯^*)

またこの「学校と動画教材」についてはいろいろ書きたい。

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